「んっ・・・。」

少し遠慮気味に、

それでいて顔をゆっくり色々な方向に変
える。

ディープではないけど、

息をするのには難しいような・・・

そんなキス。

『愛羅・・・?』

棗の声がケータイから聞こえる。

足元にあるはずのケータイから声が聞こ
えるのに、

ずっと遠くから聞こえてるようだった。

『愛羅っっ!!!!!』

「んぁ・・・っ・・・。」

息が・・・酸素が足りない・・・。

「なんで・・・アイツなんだよ。。。」

翼がアタシの耳元で呟いた声も、
遠くから聞こえるようだった。