【愛羅 side】
「んぁ・・・?」

「お目覚めはどうですか?お嬢様。」

「うおっ?!?!棗?!」

わざと執事口調で言われたのがイラダツ
...。

「アタシ寝てたか・・・」

ふぁあぁとあくびをするアタシ。

「タバコ吸ってなくてよかったな。」

「確かに!吸い終わったあとでよかった
 ぁ~・・・!」

もし寝タバコしてたら火事になりかねな
い。

セェーフ。(^ε^;)

「あ、棗。今夜のライブの事なんだけど
 ・・・。」

ってアレ?なんかうつむき気味・・・。

「どうしたの?棗。」

「あ・・・。いや。別に。」

「そか・・・。」

沈黙が流れる。

こんなに気まずい沈黙は初めてだ。

・・・そういや翼にライブの事言ったほう
がいいかな?

なんか興味ありそうだし・・・。
バンドに興味持ってもらうのはありがたい
からな。

翼んとこ行こうと、アタシは立ち上がった。

「どこ行くんだよ。」

「えっ――――...?」

珍しい。棗がアタシの行く場所を聞くなんて。

「・・・ちょっと。」

アタシは、なんか言いづらかったから少し濁し
た。

「・・・中本翼・・・とか言う奴んトコか?」

ドキッ

え?なんで棗が知ってんのさ...。

「う・・・うん。」

アタシは降りてきた髪を耳にかけながら言う。



その瞬間―――――――‥‥‥。