「今日はありがとおおおおぉぉぉ!」

 アタシがそう叫ぶと、ライブハウスに
やかましいぐらいの歓声が上がる。
 別に自惚れているわけじゃない。
 むしろ自信がない。
 いつ、このファンの人達が離れてしま
うのか。
そんなこと、考えたくもなかった。


 アタシが後ろを振り向くと、いつもい
てくれるバンド仲間のバカ達。
 ハスキーボイスしかでないアタシと、
いつもバカやってくれる――――

“ドラム”でチビの『植田要』(ウエダ
カナメ)

“ベース”で嫌に紳士な『横井カヲル』
(ヨコイカヲル)

 そして――――・・・


“ギター”の『鈴木棗』(スズキナツメ)



 アタシは、4人で超有名なバンドになる
って決めたんだ。
それで、アタシ達だけで芸能界を音楽まみ
れにしてやるっ!て4人で出会ったときバカ
言ってたけな。

 大人っぽく気取ってても、ガキのままな
なアタシ達。そんなバカが集まった、
V系がちょっと混ざったロックバンド・・・


 ぜひ聞いて言ってくれよなっ!!