トントンとノックを一応して、すぐド
アを開ける。

 カヲルの部屋に入ると、綺麗に整頓さ
れた家具と、
カヲル愛用のタバコ・・・
 『Heart of steel~鋼の心~』
クセがある味で、甘ったるい匂い。
アタシと棗はこの匂いを好まないけど、
要は好いている。

 そのタバコの匂いが、ふと鼻についた。

「カヲルー?朝だぞー。」

 カヲルのベッドを覗く。

 まー男と思えない美人な顔ですやすや
寝てんじゃねーか。

「お~い!!」

 アタシはカヲルの肩を揺らした。

 その時――――・・・。