【棗 side】
「ナ…ナツ!!どうしたのっ……?!」

要が俺に近寄ってきている。

俺は玄関に座った。

「ど・・・どうしたんだよ・・・。」

カヲルが珍しく目を開いている。

もう・・・口元が切り裂けて喋れねーよ。

「どうしたんだよ。」

風呂場から愛羅が出てきた。

バスローブ一枚のみ。

きっとこれは下着も履いてねーな。

「な・・・!!」

あ、バレた。

「ど・・・バ・・・バカ・・・!!」

うぅー・・・ゴメン。

そんな言葉も届かない。

それが腹ただしいくて、愛羅を持ち上げた。

愛羅の腰を持ち上げて、愛羅が後ろからは?!
などと声が聞こえるが、もうどうでもいい。


「カヲル・・・いいの?」

「ん?あぁ。今の棗には愛羅が一番効き目のある
 薬なんだよ。」

「?・・・ふ~ん。」

そんな声も、聞き流してやった。