翌朝。

 アタシのケータイのアラームが鳴る。

 「あぁ~・・・起きなきゃ。」

 アタシは嫌に重たく感じる身体を起き
上がらせ、ベッドから降りる。

 「みんな朝飯食ってくかな?」

 アタシはパジャマ代わりのスウェット
の上を脱ぎながら、ほぼ半裸状態で階段
を2段とばしで降りてゆく。

 リビングには要がいたけど、ソファで
2度寝をしていた。

 「ったく・・・。」

 アタシはさっさと制服に着替える。
っと、髪のセット忘れてた。
 アタシは天パで、いわゆる森ガールっ
ぽくなってる。それがどーもアタシのコ
ンプレックス。

 パッパと終わらすと、タバコに火をつ
けて、食パンを4つトースターに突っ込
む。

 あ、スルーしたけど、
未成年の禁煙は法律で禁じられてるから吸
っちゃダメだかんね。

 「要ー!2度寝すんなー!!」

 アタシは要の肩を揺らす。

 「んん・・・・んぁ・・・。」

 なんで女のアタシより寝起きが可愛いん
だよ・・・(怒)

 「・・・しゃーねーな。」

 アタシの言葉と同時にトースターがチン
と鳴った。

 食パンを皿に乗っけてソファの前のテー
ブルに置く。

 要の鼻には焼きたてのトーストの匂いが漂
う。

 「ご飯...。」

 要は目をこすりながら起きた。

 よし。OK。

 4つ焼いたが、1つカヲルの分。
残りの3つは全て要が食べる。
 アタシと棗は毎朝タバコ。

 要がトーストをおいしそうに食べる。

 アタシはそれを見ながら、タバコを吸う。


 ちなみにアタシのタバコは
 『Black Rose ~黒い薔薇~』。
バラの香りで、あまりうまくない。
でも、アタシはこの不味いのがスキ。


 「カヲル今日は遅いな。」

 アタシがふと呟いた。

 「昨日の夜地下室からベースの音聞こえたよ。」

 「マジ?起こしてきてやろっかな・・・。」

 アタシは灰皿にタバコを押しつぶして、
階段を上がった。