「・・・何しに来た。」

棗から威圧感が半端なく醸し出されてる。

「僕は自由に屋上へ言っちゃダメなのか
 な?」

ニコッとまるでCGのような笑顔で笑う。

ゾクッとアタシの背中に冷や汗が流れた。

こんなやつと少しでも血が繋がってると
思うと・・・吐き気がする。

「愛羅ちゃん。この間はごめんね。母さん
 も『ちょっと責めすぎた。』って言って
 た。」

「そんなこと知ったこっちゃねーよ。」

サラッと棗がバカにしたような口調で言う。

フゥ…と苦笑混じりのため息をわざとらし
くつく滝川雷人。

すると、アタシの前に立った。

「また家に遊びに来てね。
 今度は愛羅ちゃんがリラックスできるよう
 にしておくよ。」

そう言って、アタシの唇に軽くキスをした。

「?!?!////」

えっ?!えっ?!

「・・・なにしてんだてめぇ。」

棗がドスの聞いた声で言う。

最悪。。。棗に見られるしも~・・・。

「英国式の挨拶だよ。それじゃあね。」

そう言って、滝川雷人は屋上から出ていった。


「な・・・何してくれんのよ・・・。」

ブレザーの袖で唇を吹いた。すごい勢いで。

もう口紅もグロスも関係ない。

ブレザーの袖はもう真っ赤っか。

アタシの口周りもこすり過ぎで赤い。

視界が涙ぐんできた。滲んで何も見えない。

クソっ・・・。棗がアタシの特別の特別になっ
たら、アタシは涙もろくなった。

棗に嫌われるのが怖くて。

でも一緒にいたくて。

カヲルと要と棗と、4人で楽しく生きていきた
いって思ってるから・・・。