昼、屋上。

「嘘・・・。」

要が、長めに出たセーターの袖を口元に
持ってゆく。

「大丈夫?愛羅。」

カヲルが声をかけてくれる。

タバコの煙をアタシはフゥーと吹くと、

「大丈夫!」

と言った。・・・が、んなわけない。

なんであいつがいんだよ・・・。

タバコを地面に落とし、厚底ブーツで踏み
潰す。

「無茶すんなよ。お前なんでも一人で背負
 い込むから。」

「うっさい!!」

ホントは棗に言ってくれて嬉しいくせに。

マジしっかりしろよ、アタシ。


すると、屋上のドアから誰かが階段を上っ
てくる足音。

棗は吸っているタバコを高速で携帯灰皿に
入れる。

アタシもさっき踏み潰したタバコを、携帯
灰皿に突っ込む。

「「「「・・・。」」」」

じっとドアを、4人で睨む。





ガチャ――――・・・。





ドアが開いた。



そこには、



滝川雷人がいた。