○広隆寺、土塀、外、夜
原田が探りながら歩いている。
突然、向こうから忍者の一群が
猛スピードで荷車を押してくる。

原田、すばやく隠れる。
不思議と音はしない。
荷車にはパネル、木箱、竹竿、映写機、
つるはし、スコップ等が積んである。

(忍者達)「エッサーホイサー。エッサーホイサー」

隠れている原田の目の前で荷車止まる。
原田、目を丸くして驚く。

忍者達『エッサーホイサー』をずっと繰り返しながら、
二人が土塀のたて溝と次のたて溝とに沿って立ち、
ゆっくりとしゃがむ。

3mほどの土塀が手前に動き、横にスライドする。
荷車、中に入り、土塀がしまる。

原田、目を丸くして驚いている。