「次は、君が鬼のばん、次は君が鬼のばん」
私は、この時まだ気づいていなかった。これが私の未来を奪っていく禁断の呪文だと・・・
私の名前は、ミク。オカルトやホラーに興味がある大学生だ。だが、私は、好きであるが、信じてはいないので、面白半分でやっているだけ。今日も新しいオカルトを探していると、
「ひとりかくれんぼ」
という、タイトルのサイトがあったので、開いてみた。そこには、
「あなたは、一人でかくれんぼをしたことはありますか?」
と書かれていた。この遊びは、いたって簡単で桶の中に人間の人形を入れて、おまじないを唱えるだけだそうだ。だが、私の家には、人形が一つもない。
 次の日、私は、人形を買いにお店までいったら、私に、そっくりの緑の髪を二つで縛った、女の子の人形が売られていた。私は、この人形を、使おうと、この人形を一体買って楽しく、この街をあるいていた。私は、家に帰ると、さっそく、桶の中に人形を入れて、おまじないを唱えた。あの「禁断の呪文」を・・・
「次は君が鬼のばん、次は君が鬼のばん」
オカルトを信じていない私は、どんなスリルが味わえるのかと、押し入れの中に隠れていた。私は一人暮らしだから、家の中には私以外の誰もいない。そう思っていたとき、
ヒタ、ヒタ
誰かが、歩いているような気配がした。この家には私以外誰もいないのに、まさか!?
私は、恐る恐る、押し入れから少しだけ隙間をあけて、外を見た。誰か、が歩いている。あれは、私!?違う、あのお店で買った人形だ。その人形の手には、ナイフが握られていた。どういうこと。私を殺すつもり?どうしよう、とんでもないことをしてしまった。私は、どうすればいいのかわからなくて、持っていた、携帯で、この遊びの中止方法を調べた。書かれていた言葉は
「あなたが、人形をおけにいれてから、2時間逃げ切れば、やめることができます」
私は、それを、見たときに、なんだ、そんな短い時間なら大丈夫だろうと思っていた。でも、押し入れの中にずっといれば、いずれ、見つかってしまう。私は、人形が、家の外に、出て行ったのを、見ると、そっと押し入れから出て、人形を置いたところへ行ってみた。人形がない・・・。やっぱりあれは、人形なんだ。それならはやくにげなければ、私は、そう思って、急いで、動きやすい服装に変えて、家の外へ飛び出した。
・・・えっ?なにこれ・・・これ、本当に私がさっきまで、いた街なの?
私が、見たその光景は、見るも無残な光景だった。街中の、建物は、すべて崩れ落ち、道路も、ガタガタになっていて、空は、まだ昼の1時というのに、まるで夜のように真っ暗だ。
私は、とにかく、あの人形に見つからないように、身をひそめていた。そのとき、はるか遠くに人形の影が見えた。私は、人形が近くまで来たときに、気が付いたことがあった、それは、人形の、小指に赤い糸が結ばれていたこと。そして、今気が付いたが、その赤い糸は私の小指にも結ばれている。どういうこと?私は、ふと何かを忘れているような気がしてその「何か」を必死に思い出そうとしていた。だが、人形がこちらに向かってくる今は、とりあえず、逃げることだけを考えていた。
 私は、崩れた建物の、2階に駆け込んで、そのまま眠ってしまったらしい。時計は、朝の6時30分をさしていた。私は、昨日思い出そうとしていた「何か」を思い出した。