―――――……




「―、―…!」


「……んっ」




外の賑やかさで意識が浮上した。


唯一の窓からは、赤い月が不気味に光を注いでいる。



その光を頼りに周りを見回すと、どこかの部屋であることが分かった。


その床に私は寝かされている。



体を動かそうにも、手足を縛られているため、起き上がることができなかった。



―ガチャ…



「……!」




重々しい音がして扉が開き、より一層騒がしい声が入ってきた。