君恋。



コンビニからの帰宅中。
どこからか聞こえた女の声。

「ちょっと、やめなさいよ。」
歩くにつれて声が近づく。

すぐそこの曲がり角で
君と、男の集団を見つけた。

「情けないって思わない?」
君の視線の先には
中学生をかつあげしている
男子校生の集団。

「は? 何の話かさっぱり...」
その後の言葉を続けようとしながら
男子校生は君に手をあげようとする。

でも、
そうはさせない君がいた。

応用された護身術。

慣れた君の手つきは
今までもこういう風に
誰かを助けてきた証。

「いてててて、、」
痛がる男の目の前には
真剣な眼差しの君。

「学校、
いく時間じゃないの?」
目つきが変わっていた。

そんな君を見て、
男は思いっきり
手を振り払い、逃げながら言う。
「てめーもだろ」


この言葉の意味に気づく君。
勢いよく時計を見る。
「やっば、私もじゃん!」

自分も学生だったと
焦る君の顔はとても新鮮で、

そんな君を見て笑う俺。


遅刻しそうな君は中学生の肩を
ポンッと叩き笑顔で言う。
「これからは気をつけて」

頭を下げる中学生に
笑顔で返し、走り出した。


自分の気持ちに嘘をつかない
優しい君の、その背中を
今でも俺は鮮明に覚えてる。



だって俺は
君に恋をしたんだから。

忘れるわけがない。