「あっ!何で凉君、2週間もあの電車に乗ってなかったの?」
そしたら、なぜか凉君は照れくさそうにして、
「いや…」
って。
「ねー、なんでー?」
問い詰めたら、話してくれた。
「えっと、俺、かりなのことが気になってて、でもいつだったか、お前が男と一緒にいて…嫉妬しちゃったんだろな、それで…」
「それで?」
「試しに俺、時間ずらして、ほんとにかりなが好きなのか、確かめたんだ。」
「え…」
「それでさっき、たまたまお前とその男が話してるの聞いちまって…」
「聞いてたんだ!?」
「まあな。それでもう、俺はお前が好きだって気づいたんだ。」
「ふーん。そうだったんだ。あたし、もう凉君に会えないかと思った。」
安心して、また涙がこぼれて……
そんなあたしと、凉君は泣き止むまで一緒にいてくれた。

