「…沙羅さん。」 「ん?」 「僕は…沙羅さんの―――…」 その言葉の続きはなかった。 代わりにドサリと倒れる音。 私はデートでまさかの救急車を(男だが)エスコートすることになった。 そして病院の診断によると、栄養不足に加え悪い菌が入ってきただけのただの風邪であった。 顔が赤かったのも熱があったからだと判明した。