怒りを通りこして呆れただなんて嘘。


本当は悲しかった。


いつも弥生がなんとなく視界に入るだなんて嘘。


本当は気になってたから。


ロコちゃんとのキスも目のやり場に困ったからだけじゃない。


本当は見るのが嫌だった。


南のデートは渋るのに弥生のデートをすぐにOKしたのだってそう。


私は弥生に惚れてたから。嬉しかったんだ。




弥生にいつもバカだのタラシだの言ってたけど、


本当にバカなのはこうして逃げてばかりで素直になれない私だ。


だけどもうコレで良かったんだ。






さらに一週間後。
私は弥生とロコちゃんが仲良くデートする所を見かけたのだった。