「ほらよ。」 「私、物で釣れる女じゃないよ?」 街中を宛もなくブラブラしていた所、突然消えたかと思ったら袋を抱えて持ってきた。 帰ろうと思ったが、また明日が面倒になると思い止めた。 「分かってるよ。 中見てみろよ。」 渡された袋を見ると中にはコロッケが入っていた。 どうりで飾りのない袋だと思ったよ。 「食い物では釣れるだろ?」 その頃にはすでに不覚ながらもコロッケをかじる私が居た。