seven kisses

一瞬、心臓が止まった。

体がカアっと熱くなり、動けなくなる。

先輩、これはどういう..........



放心状態のまま立ち尽くしていると、観客の退場が始まったのか、ザワザワとした音が聞こえ出した。

その音で、ふと我に帰る。



「あ、ごめん。」

「全然、ごめんじゃないです。」

「..........。」

「嬉しかった。」

「.......梨絵ちゃん。」

「みんなの所、行きましょうか。」

「うん.......。」



ドキドキしながらも、私は精いっぱいの笑顔を作った。

驚いたけど、すごく嬉しかったから。

私を頼ってくれたことも、弱い所を見せてくれたことも。

それから、キスしてくれたことも.......