けれど、私達の予想に反し、ヒロは良い返事をくれなかった。
『そういうことなら、俺はパス』
「は!? 何で!?
今、何つった!?」
そっけないヒロの返事。
なめらかに話していたアサミもさすがに言葉をつまらせ、困惑し始めた。
私の胸にも、不安が広がる。
『アサミのことだから、どうせ、今日、ミオも連れてくるんだろ?』
「そうだけど、悪い?」
アサミは反抗期の中学生みたいな態度に変わる。
『……やっぱりか。
マサキとミオをどうにかするために来るって言うのなら、今夜、俺達に合流するのはやめてほしい。
ミオも連れてこないで。
マサキも、ミオとヨリ戻したいなんて思ってないから、よけいなことはやめといた方がいい』
「なんで?
わかるように話してよ!
ヒロは、マサキの小説読んで、それが書籍化されたことを私達に隠してて。
その上でそんなこと言うってことは、それなりの理由があるんでしょ!?」
アサミは一気にまくし立てる。


