ケータイ小説 『肌』 著:マサキ


けれど、私達の予想に反し、ヒロは良い返事をくれなかった。

『そういうことなら、俺はパス』

「は!? 何で!?

今、何つった!?」

そっけないヒロの返事。

なめらかに話していたアサミもさすがに言葉をつまらせ、困惑し始めた。

私の胸にも、不安が広がる。


『アサミのことだから、どうせ、今日、ミオも連れてくるんだろ?』

「そうだけど、悪い?」

アサミは反抗期の中学生みたいな態度に変わる。

『……やっぱりか。

マサキとミオをどうにかするために来るって言うのなら、今夜、俺達に合流するのはやめてほしい。

ミオも連れてこないで。

マサキも、ミオとヨリ戻したいなんて思ってないから、よけいなことはやめといた方がいい』

「なんで?

わかるように話してよ!

ヒロは、マサキの小説読んで、それが書籍化されたことを私達に隠してて。

その上でそんなこと言うってことは、それなりの理由があるんでしょ!?」

アサミは一気にまくし立てる。