私の言葉に納得しつつも、アサミはマサキの行動に理解を示せないようだった。
「だったら、小説なんか書くなっつの!
本にするのはオッケーで、私達に見られるのは嫌って、おかしくない?
もしあたしが小説書いたら、知らない人より先に友達に見てもらいたくなるけどなぁ……。
マサキはほんと、謎が多いね。
何も言わずに、突然大学やめたりさ。
高校の時は、単純で分かりやすいヤツだったのに」
アサミはあきれたようにため息をついた。
アサミも、マサキにケータイ小説を読むのを邪魔され、昨日の帰宅時もストーリーの続きを気にしていた。
帰宅してすぐ、私からもらったメールのURLをたどり、マサキの小説を読んでいたそうだ。


