アサミも、『肌』の作者がマサキなんだと気付いたらしい。
玄関をくぐり、私の部屋に入るまでの間ずっと、
「これ、絶対マサキだよ!
イニシャルで本名伏せてるけど、私とヒロも中盤くらいから登場してたし!」
私の部屋に入ると、早々ベッドに腰をかけたアサミは、面白いネタを発見した新聞記者のような顔で言った。
「だから、昨日のマサキは変だったんだよ。
私のケータイ取り上げて小説見れなくしたり、ケータイ小説バカにするようなこと言ったり!
ヒロが隠してた、マサキのすごいことっていうのも、このことだったんだよ!」


