ケータイ小説 『肌』 著:マサキ


ユキリンの両親が二人の結婚に反対した心情が理解できないくらい、素敵なカップルだと思った。

きっかけはユキリンの妊娠だったかもしれないけど、あの二人は、子供を授からなくても将来結婚していたと思う。


ユキリンは、高校卒業後アパレル関係の会社に就職し、家から近い店でショップ店員をしている。

このまま働いていれば、ゆくゆくは系列店の店長を任されることになるので、結婚して出産を経ても、仕事は続けると言っていた。

彼氏も、それに賛成している。

支え合い、互いを尊重しあう、大切なパートナー。


ユキリンは、私達のずっと先を行っているんだと実感した。

それに比べて、私は……。

就活もうまくいかないし、がんばったところで、この先就職できるかどうかも分からない。

個性もない。

自慢できる趣味もない。

売りになる特技もない。