これを…マサキさんの小説を読んだら、私も少しは良い方向に変われるかもしれない。
就活がうまくいかなくてため息をついたり、ズルズルとサクとの関係を続けてきたけど。
自分に幻滅する今の私から、一歩、前に進めるかもしれない。
賭けるような想いで次ページに進むボタンをクリックすると、
「ミオ! 久しぶり!
って、この前電話で話したけどね。
元気だったー?」
アサミが声をかけてきた。
彼女の両脇には、ヒロとマサキの姿もある……。
私は、彼らの方を見ないように笑顔を作ると、アサミとだけ目を合わせ、
「久しぶりー!
みんな、元気だったー?」
と、3人に向けた言葉を放った。


