アサミがこんなに、私のことを気にかけてくれていたなんて知らなかった。
ううん。気付かないようにしてただけかもしれない。
なつかしくもあたたかい気持ちになると同時に、自分勝手な都合でアサミに距離を置いてしまったことを申し訳なく感じた。
いまさら謝っても、遅いのだけど。
「私は、アサミのこと何も知らなかったのに、アサミは私のこと気にしてくれてたんだね、いつも」
『ははは、当たり前じゃん。
何があったって、あたしはミオのこと好きだし、いつかまた、こうやって話せる日がくるって信じてたから』
「ごめん……。私……」
『まあ、しょうがないよ。
そんな謝らなくていいって!
同窓会の日に、みっちりお説教してあげるからっ』
「こわいなぁ」
『あははっ。ミオがこっちのこと知らないのは、ホント仕方ないし。
……あたし、誰と付き合っても長続きしないから、別れた時のために同じ大学の男とは付き合わないようにしてるし、今だから言えるけど、奥さんいる人と付き合ってた時期もあるから』


