ケータイ小説 『肌』 著:マサキ


マサキと会って、今さら何を話せっていうの?

なんで私を振ったの?……とか?

そんな、さらに傷口を広げるようなこと、言うつもりはない。


私が返事をしそびれたうちに、アサミが言葉を続けた。

『ミオ、桐島サクと付き合ってるよね?』

ギクリ。

アサミ、サクのこと知ってるんだ……。

大学外では、よくサクと一緒に行動してるし、ある意味“付き合って”はいるけど、体の関係だけなんて言えない。


黙っていたのを肯定ととらえたのか、アサミは、私とサクが恋人同士だと勘違いしてしまったようだ。

『桐島と付き合ってるんだったら、堂々とマサキに再会してやればいいじゃん。

お前のことなんかもう吹っ切れたんだ、いまは幸せー!ってトコを、マサキに見せつけてやればいいんだよ』

「別に、そんなことするつもりナイんだけど……」