ケータイ小説 『肌』 著:マサキ


マサキは戸惑いをあらわにした。

「サク君って、真面目な人なのか遊び人なのか、分からない男だった。

だからこそ、こんな質問ができたのかもしれない。

『もし、彼女とセックスできない体になったら、サク君ならどうする?』。

それだけでこっちの事情を察してくれたのか、サク君は神妙な声音で答えてくれたよ。

『……まあ、同じ男としてアンタの気持ちも分かるけど、歳取ったら、セックスよりも居心地の良さの方が重要になるんじゃない?』って。


それ聞いて、思った。

俺は、ミオにとって、居心地の良い男なのかどうか、って。


事故の後遺症が分かった時、セックスが自分の……男らしさの象徴みたいに思ってて、絶望したり自分を否定してきたけど、今後、人として魅力のある人間になることが、なにより大切だって気付いた。

ミオの言ってたことも、よく分かった。

歳を重ねても壊れない、想い合える関係を作っていきたいって……!」