ケータイ小説 『肌』 著:マサキ


うつむいて涙する私を、マサキは正面から抱きしめてくれた。

懐かしいにおい。

私は、この感覚をすみずみまで覚えている……。

マサキのぬくもりが体中にしみて、よけいに泣くのをやめられなかった。

「……ミオ、ごめん。

全部、俺が悪いんだ。

今も、あの時も、ミオの気持ち考えられなくて、本当にごめん……」

「謝ってほしいわけじゃない!

私はただ、マサキのそばにいられれば、それで良かったのに……。


何も言わずに私の前から消えて、いなくなったと思ったら、突然現れて……!


同窓会に行く時、私がどれだけ悩んだか分かる!?

なのにマサキは、何食わぬ顔でやってきて、前みたいな感じで接してきてさ……!

今だって……。

なんなのいったい……。

これ以上、私の気持ちを乱さないで!」