アサミの言葉を信じたマサキは、
「もう、俺のは読まなくていいから、他の人の作品読んでてよ」
と、アサミに言った。
「そだね。いま忙しいから、マサキのは読まないまま忘れそう」
アサミは冗談ぽく返し、メニューに目をやると、店員を呼んで好きなものを頼んだ。
かたわら、私とヒロは視線を交わす。
ミオも、マサキの小説読んだ?読んでるとしたら、今はそのこと言わないでね?
ヒロの目が、そう言っている。
なぜ、ヒロとアサミは、マサキの小説の内容に触れないんだろう?
私とマサキに気を使ってるにしても、なんだかちょっと、やり過ぎな気が……。
疑問ではあるけど、とりあえず場の空気を読み(?)、私もマサキの小説を読んだことは言わないことにした。


