そのうちヒロが私達に気付き、あからさまに目を見開いた。
お前ら、ホントに来たのかよ。という顔で。
ヒロの視線につられ、そばにいた店員二人もこちらを見た。
「ヒロの友達ですか?
ここに座ります?」
やっぱり副店長だった。
そう言い振り返った男性の胸元に、《副店長·奈良》と書いてある。
ここに来ることに、難色を示していたアサミも、店の雰囲気にのまれたのか、
「はい。あたし達もヒロと飲みますー!」
と、気さくな口調で、奈良さんに話しかけた。
「ヒロから話は聞いてますよ。
二人とも、ゆっくりしてってね!」
奈良さんは明るくそう言い、そばにいたバイトのコを連れて厨房に戻っていった。
見るともなしに二人を見ていると、バイトのコと目が合った。
彼女は、恥ずかしそうな笑みを浮かべ、ペコリと頭を下げると、奈良さんに続いて厨房へのノレンをくぐった。


