いろいろ考えてみても、それは結局私の想像であって、真実ではない。
目的地までまだ時間があるし、アサミも黙ったまま話す気配がないので、私はマサキの小説を読もうとした。
……ん?
メールがきている。
もしかして、マサキから……!?
そんなわけがないのに、私はマサキからの連絡を期待し、新着メールを見た。
《ミオ、久しぶり!
元気?》
マサキではなく、中学時代の友達·山田京子からだった。
同級生のみんなをはじめ、私も彼女のことをヤマと呼んでいる。
中学校の三年間、私とヤマはずっと同じクラスで、気がつくと、いつも彼女と行動を共にしていた。
昔から、優しくておとなしい、現代版大和撫子みたいなヤマ。
卒業後、ヤマとは進路が別れ、高校入学を機に会うことはなくなってしまったけど、こうして、メールの交流は続いている。
自我が確立しはじめたせいか、女子同士の争いや陰口大会が日常茶飯事となっていた中学生活。
ヤマは絶対、人の陰口を言ったり、誰かに文句をつけたりしなかった。
当時も今も、希少価値のある女の子だろう。
こうやってヤマのメールを見るたび、私は悩みのなかった中学時代を思い出し、元気をもらっていた。


