「大丈夫。ミオの気持ちは分かってる……」
アサミは伏し目がちに私と目を合わせ、言った。
「マサキのケータイ小説、あたしは最後まで寝ずに読んだ……。
ミオはまだそこまで読んでないって言ってたけど、最終章を全部読んだら、ミオはマサキとヨリを戻すの迷うかもよ?」
どうして……? 聞きたい気持ちを胸に押し込め、アサミの言うことに耳をかたむける。
アサミは私の考えを見抜いたのか、
「今すぐ話したいけど、ミオが自分で小説を読んで、マサキのことちゃんと知るべきだよ。
だから言わない……。
あたしがもしミオの立場になったら、マサキ以外の人を好きになる努力する。
ヒロが、マサキとミオの関係を良く思ってない理由もうなずけたし、あの時マサキが急に別れ話してきたワケも、今なら分かる。
それだけしか言えない……」
アサミは言い、視線を窓に戻した。
突き放された感じがする。
昼間まで、アサミはあんなにも協力的だったのに、24時間も経たないうちに、どうしてこんなにも意見が変わってしまったんだろう……?
私は、アサミの変化についていけなかった。
マサキの小説。
最終章に、何が書かれてるんだろう?
実は、私と付き合ってた時に浮気した、とか?
現時点で、結婚を決めた女性がいる、とか?
それだったら、アサミやヒロが反対するのも分かるけど……。
だとしても、なぜ、エッチの回数うんぬんの話につながるのか、謎だらけだ。


