Raindrop~Mikoto side

「なぁに?」

もしかして受験のことの相談かしらと、持っていた紅茶を一口飲んでからそれをテーブルに戻した。

「あの。僕……先生は兄さんと結婚するんだと思っていました」

「ごふっ!」

今さっき含んだ紅茶が、思い切り気管に入った。

「あ、す、すみません、驚かせてしまって!」

「いえ、ごほっ、ごほっ、あの、だい、ごほっ」

なかなか咳が止まらず、拓斗くんに背中を撫でてもらうという事態になってしまった。

「ご、ごめんなさい、もう大丈夫」

しばらくしてやっと落ち着いた私は、大きく息をついた。

「あの……拓斗くん? どうしてそんな風に思ったの?」

「え、だって、先生は兄さんと付き合っているんでしょう?」

「そ……そんな風に、見えてたの……?」

拓斗くんはコクリと頷く。

え、ええええ、そんな。

「僕、水琴先生がお姉さんになるならいいなって思っていました。花音もきっとそうだと思います。なのに……おうちの事情なんですか? どうしても、駄目なんですか……?」