「……何か、色々と、ごめんなさい」
クローゼットを背にして和音くんと向き合ったけど、その綺麗な目を見ることは出来なかった。
「いいえ」
「あの……余計なものは、見てない、わよね?」
「余計なもの……ですか。ええ、たぶん」
にこりと微笑む和音くんに、気を使ってくれてありがとう、と心の中で礼を言った。
そう、この子は。
良く出来た子、なんだった。
だから尚更恥ずかしい。頭から湯気が出てきそうだ。
「もう歩かないでじっとしていてください。今飲み物を用意しますから」
そんな私を罵るわけでもなく、馬鹿にするでもなく、和音くんはキッチンへと向かった。
それを足を引き摺りながら追いかけて、カウンターから彼の様子を伺う。
「勝手にキッチンをお借りしました」
そう言いながら、和音くんはコーヒーメーカーをセットしている。
あれは、家を出たからには自分で何もかもやろうと決意して買ったもののひとつ。結局、今まで一度も使ったことはなく、棚にしまわれたままになっていたけれど。
クローゼットを背にして和音くんと向き合ったけど、その綺麗な目を見ることは出来なかった。
「いいえ」
「あの……余計なものは、見てない、わよね?」
「余計なもの……ですか。ええ、たぶん」
にこりと微笑む和音くんに、気を使ってくれてありがとう、と心の中で礼を言った。
そう、この子は。
良く出来た子、なんだった。
だから尚更恥ずかしい。頭から湯気が出てきそうだ。
「もう歩かないでじっとしていてください。今飲み物を用意しますから」
そんな私を罵るわけでもなく、馬鹿にするでもなく、和音くんはキッチンへと向かった。
それを足を引き摺りながら追いかけて、カウンターから彼の様子を伺う。
「勝手にキッチンをお借りしました」
そう言いながら、和音くんはコーヒーメーカーをセットしている。
あれは、家を出たからには自分で何もかもやろうと決意して買ったもののひとつ。結局、今まで一度も使ったことはなく、棚にしまわれたままになっていたけれど。


