私は混乱しっ放しだというのに、和音くんは至って普通に話を進める。
「食欲はなくても、水分は取った方が良いみたいですね。色々と買ってきてはみましたが、どれがいいですか」
どれがいいですかって。
「そ、そんな、和音くん……」
私はお坊ちゃまに使い走りまでさせたんですか!
うう、恐ろしい。
後で天罰が下りそうだ。
震えながらキッチンへ向かって歩き出す和音くんの背中を見送った私は。
……死にたくなるような光景を目撃した。
部屋が。
部屋が汚い。
ゴミの日に出そうと思ってそのまま放置していた雑誌の山に、失敗して破り捨てたレポート用紙、五線譜が床を埋め尽くし、テーブルの上には橘三兄弟に与えた課題曲の楽譜、それを置くために下に落とされたゴミの数々、そして洗濯物の山。
こんなゴミの中に世界のマエストロと天才ヴァイオリニストのご子息を置いていいわけがない。
しかも……洗濯物の中には下着まであるし!
「食欲はなくても、水分は取った方が良いみたいですね。色々と買ってきてはみましたが、どれがいいですか」
どれがいいですかって。
「そ、そんな、和音くん……」
私はお坊ちゃまに使い走りまでさせたんですか!
うう、恐ろしい。
後で天罰が下りそうだ。
震えながらキッチンへ向かって歩き出す和音くんの背中を見送った私は。
……死にたくなるような光景を目撃した。
部屋が。
部屋が汚い。
ゴミの日に出そうと思ってそのまま放置していた雑誌の山に、失敗して破り捨てたレポート用紙、五線譜が床を埋め尽くし、テーブルの上には橘三兄弟に与えた課題曲の楽譜、それを置くために下に落とされたゴミの数々、そして洗濯物の山。
こんなゴミの中に世界のマエストロと天才ヴァイオリニストのご子息を置いていいわけがない。
しかも……洗濯物の中には下着まであるし!


