確かに、葵ちゃんは可愛い。綺麗。ブラボーな美人さん。
あたしなんてホント、比べるのも気が引けるくらいのモブ顔の地味女ですよ。
長所なんて突出したもん、ねえさ。
女としては敗北ですよ。
でも、イノリは昔から、あたしを外見で見てなかった。
そんなところで判断してなかった。きっと今も。
そこだけは、断言できる。
外見だけで身を引くなんてのは嫌だし、このままイノリに嫌われ続けるなんていうのはもっと嫌だ。
「イノリが葵ちゃんを選ぶって言うのなら、あたしだってそれに従うし、そこからどうこうしようと思わない。けど、こんな形のまま嫌われてくことはしない。
あたし、イノリにはきちんと言うから」
「ちょっと! やめてよ!」
葵ちゃんが、初めて動揺を見せた。
顔色を変え、あたしに縋る。
力任せに体を揺らされた。
「止めて。祈くんに近づかないでよ! あんたみたいな女、似つかわしくないって言ってるでしょ?」
「ちょ、あ、あの、葵ちゃ」
か細い体のどこにそんな力があるんだろう。
かっくんかっくん揺らされる。
ど、どうしよう。これって力任せに振り払っていいんだろうか。
いやでもそんなことして怪我させたら大変だし。
「ブスは引っ込んでてよ!」
「オレからしてみたら、君の方がよっぽど似つかわしくないけどね、葵ちゃん?」
ぐい、と穂積が葵ちゃんの肩を掴んだ。
葵ちゃんから解放されるあたし。
捕まれた肩の部分がジンジンと痛んだ。
「君は確かに可愛いけど、性格はブサイクだよ?」
「は、はあ? 穂積くん、何言ってんの? 私がブサイクなんてあるわけないし!」
「少なくとも、オレの中ではブサイクだよ? 君みたいなブスはみたことない」
にっこりと笑みを湛えた穂積の頬に、葵ちゃんは平手を打とうとしたが、ひょいと避けられた。手のひらが空を切る。
「逃げないでよ!」
「テニス部にしては振りが遅いね。こそこそ盗撮する暇があったら素振りの練習でもしたら?」
「な……!」
余程腹ただしかったのだろう、顔が真っ赤に染まった。
「馬鹿にしてるの? ていうか、私たちの話の邪魔しないでよ」
「するよ。好きな子のことをコケにされて気持ちいいわけないだろう?」
「ね、ねえ。なんで穂積くんまでこの子なわけ?」
「君の価値観から言えば、そうだな、君よりもよっぽど美人だからかな」
再び平手を打とうとした葵ちゃんの手首を、穂積が掴んだ。
力を込めてるのだろうか、「痛っ」と葵ちゃんは小さく呻いた。
「離してよ!」
「君もさ、正面から全力で挑んだ方がいいと思うよ?
断言してもいいけど、このままじゃ大澤は君に気付くことすらないと思うよ」
「はあ!? どうして分かるのよ!?」
あたしなんてホント、比べるのも気が引けるくらいのモブ顔の地味女ですよ。
長所なんて突出したもん、ねえさ。
女としては敗北ですよ。
でも、イノリは昔から、あたしを外見で見てなかった。
そんなところで判断してなかった。きっと今も。
そこだけは、断言できる。
外見だけで身を引くなんてのは嫌だし、このままイノリに嫌われ続けるなんていうのはもっと嫌だ。
「イノリが葵ちゃんを選ぶって言うのなら、あたしだってそれに従うし、そこからどうこうしようと思わない。けど、こんな形のまま嫌われてくことはしない。
あたし、イノリにはきちんと言うから」
「ちょっと! やめてよ!」
葵ちゃんが、初めて動揺を見せた。
顔色を変え、あたしに縋る。
力任せに体を揺らされた。
「止めて。祈くんに近づかないでよ! あんたみたいな女、似つかわしくないって言ってるでしょ?」
「ちょ、あ、あの、葵ちゃ」
か細い体のどこにそんな力があるんだろう。
かっくんかっくん揺らされる。
ど、どうしよう。これって力任せに振り払っていいんだろうか。
いやでもそんなことして怪我させたら大変だし。
「ブスは引っ込んでてよ!」
「オレからしてみたら、君の方がよっぽど似つかわしくないけどね、葵ちゃん?」
ぐい、と穂積が葵ちゃんの肩を掴んだ。
葵ちゃんから解放されるあたし。
捕まれた肩の部分がジンジンと痛んだ。
「君は確かに可愛いけど、性格はブサイクだよ?」
「は、はあ? 穂積くん、何言ってんの? 私がブサイクなんてあるわけないし!」
「少なくとも、オレの中ではブサイクだよ? 君みたいなブスはみたことない」
にっこりと笑みを湛えた穂積の頬に、葵ちゃんは平手を打とうとしたが、ひょいと避けられた。手のひらが空を切る。
「逃げないでよ!」
「テニス部にしては振りが遅いね。こそこそ盗撮する暇があったら素振りの練習でもしたら?」
「な……!」
余程腹ただしかったのだろう、顔が真っ赤に染まった。
「馬鹿にしてるの? ていうか、私たちの話の邪魔しないでよ」
「するよ。好きな子のことをコケにされて気持ちいいわけないだろう?」
「ね、ねえ。なんで穂積くんまでこの子なわけ?」
「君の価値観から言えば、そうだな、君よりもよっぽど美人だからかな」
再び平手を打とうとした葵ちゃんの手首を、穂積が掴んだ。
力を込めてるのだろうか、「痛っ」と葵ちゃんは小さく呻いた。
「離してよ!」
「君もさ、正面から全力で挑んだ方がいいと思うよ?
断言してもいいけど、このままじゃ大澤は君に気付くことすらないと思うよ」
「はあ!? どうして分かるのよ!?」



