ぎゃー! 渋みが増してる!
かっこよすぎ! 渋すぎ! 大人の魅力垂れ流し!
むしろ9年前のお姿より好みです!
「う、うあ、9年って、9年ってすげえ」
「ん、何が?
しかし本当に9年前のままだねー、美弥緒ちゃん。分かってたことだけど、驚くなー」
ドアを開け、降りてくる加賀父。
瞬間、袈裟姿を期待してしまったのだが、残念。
シャツにジーンズという至極普通な服装だった。
まあね、トマトパスタに乗ってるお坊様ってシュールすぎだし、本気で願ってたわけじゃないしね。いいんだ、うん。
でも、かっこいいー。素敵ー。
たまんなーい。
「ああ。あの日、見送ったときのままだ。ぞくぞくしちゃうな」
「え、ええと! あの。さっきはばたばたしてお礼ができず仕舞いで。色々ありがとうございました!」
す、と目の前に立たれて、緊張してしまう。
最敬礼の角度でお辞儀をした。
うう、目を合わせられん……。
加賀父だとはわかってるものの、大層な素敵大人におなりなのだ(いや、9年前も素敵大人でしたけども!)。
向こうは成長しているというのに、あたしだけ置いてけぼりにされてしまったようで、少し気恥ずかしい。
俯いてもじもじしていると、加賀父がぽん、と頭を撫でた。
「『さっき』、か。君にはそうなんだよね、いや、不思議だよなー。
そんなのいいんだよ。こうしてまた会えただけで、嬉しいよ」
ひょいと顔を覗かれる。
ぎゃー。至近距離!
「そ、そう言ってくれるとあたしも嬉しいです!
あ! 三津も、あの時はさんきゅ」
「ちょ! みーちゃん! 一心さんに比べてオレの扱い軽くね?」
「そんなことないデス。あの、柚葉さんにはきっちり礼に行くので、あとで連絡先教えくださいね。美花ちゃんにも会いたいし」
「うう、何だか酷い、みーちゃん……」
「ねえ、マジでいい加減にしてくんねえ?」
荒げた声に見てみると、凍てつく波動でも出しそうな雰囲気のイノリがいた。
「オヤジ、なんでわざわざここまで出て来てんの? で、なんで普通に会話してんの?
いつまで俺を無視して進めるつもり?」
怒ってます。
言葉の端々から、感情が噴出してます。
しかし加賀父はそれを、あっけらかんと笑って流した。
「お、すまんすまん。父さんさー、とりあえずこれを美弥緒ちゃんに渡そうと思って来たんだ。
準備に時間がかかって、彼女の到着時刻に少し遅れてしまったけどな。
てなわけで、はいこれ」
加賀父に包みを渡された。何ぞ、これ。
「俺の手作り弁当ー。君のは祈と食っちゃっただろ。
これから旅行に行くのに、ご飯がないと困るだろうと思ってさー。あと、俺の好みで悪いけど着替えのTシャツも」
……あ。そうだった!
これから親睦旅行があるんだった!
かっこよすぎ! 渋すぎ! 大人の魅力垂れ流し!
むしろ9年前のお姿より好みです!
「う、うあ、9年って、9年ってすげえ」
「ん、何が?
しかし本当に9年前のままだねー、美弥緒ちゃん。分かってたことだけど、驚くなー」
ドアを開け、降りてくる加賀父。
瞬間、袈裟姿を期待してしまったのだが、残念。
シャツにジーンズという至極普通な服装だった。
まあね、トマトパスタに乗ってるお坊様ってシュールすぎだし、本気で願ってたわけじゃないしね。いいんだ、うん。
でも、かっこいいー。素敵ー。
たまんなーい。
「ああ。あの日、見送ったときのままだ。ぞくぞくしちゃうな」
「え、ええと! あの。さっきはばたばたしてお礼ができず仕舞いで。色々ありがとうございました!」
す、と目の前に立たれて、緊張してしまう。
最敬礼の角度でお辞儀をした。
うう、目を合わせられん……。
加賀父だとはわかってるものの、大層な素敵大人におなりなのだ(いや、9年前も素敵大人でしたけども!)。
向こうは成長しているというのに、あたしだけ置いてけぼりにされてしまったようで、少し気恥ずかしい。
俯いてもじもじしていると、加賀父がぽん、と頭を撫でた。
「『さっき』、か。君にはそうなんだよね、いや、不思議だよなー。
そんなのいいんだよ。こうしてまた会えただけで、嬉しいよ」
ひょいと顔を覗かれる。
ぎゃー。至近距離!
「そ、そう言ってくれるとあたしも嬉しいです!
あ! 三津も、あの時はさんきゅ」
「ちょ! みーちゃん! 一心さんに比べてオレの扱い軽くね?」
「そんなことないデス。あの、柚葉さんにはきっちり礼に行くので、あとで連絡先教えくださいね。美花ちゃんにも会いたいし」
「うう、何だか酷い、みーちゃん……」
「ねえ、マジでいい加減にしてくんねえ?」
荒げた声に見てみると、凍てつく波動でも出しそうな雰囲気のイノリがいた。
「オヤジ、なんでわざわざここまで出て来てんの? で、なんで普通に会話してんの?
いつまで俺を無視して進めるつもり?」
怒ってます。
言葉の端々から、感情が噴出してます。
しかし加賀父はそれを、あっけらかんと笑って流した。
「お、すまんすまん。父さんさー、とりあえずこれを美弥緒ちゃんに渡そうと思って来たんだ。
準備に時間がかかって、彼女の到着時刻に少し遅れてしまったけどな。
てなわけで、はいこれ」
加賀父に包みを渡された。何ぞ、これ。
「俺の手作り弁当ー。君のは祈と食っちゃっただろ。
これから旅行に行くのに、ご飯がないと困るだろうと思ってさー。あと、俺の好みで悪いけど着替えのTシャツも」
……あ。そうだった!
これから親睦旅行があるんだった!



