甘い疑惑

愛は怒り震えながら鈴音と充子を睨みつける。
「奥様やっぱり頭おかしいんじゃないんですか!?なんでその風嬢を大事にするんです!?なんで風嬢が博の子を産むのがよくて私はだめなんですか!?」
と 充子を睨みつけながら詰め寄る。
そんな愛にまったく動じない充子。
博は充子と愛の争いにため息をついた。
「私はあなたが嫌いなの。さっさとおろしなさい。」
と 愛をバカにして見下ろす。
「絶対嫌!!妊娠もできない女が何よ偉そうに!!さっさと離婚してよ!私が博の妻よ!ねぇそうよね博!」
博は愛から目をそらす。
そんな博にイラッとする愛。
「旦那様の妻はあなたじゃむりです!」
と 菜乃子が愛の腕をひっぱる。
「なにするのよメイドのクセに!はなして!はなしてよ!!」

菜乃子に放り出された愛。
怒り心頭で車を運転する。
「絶対許さない…!どんな手を使ってでもあの風嬢の子を流産さしてやる……!!」

博は修羅場に嫌気がさし自分の部屋へ逃げ込んだ。
「鈴音。下人にバレたからには覚悟が必要よ。おなかの子も自分の身も守らなきゃいけないわ。」
「…わかってます……。でもあの人こわい……。1人で歩いててあの人に会ったらどうしよう…家や職場に来たらどうしようって……。」
「大丈夫よ。ねえ菜乃子さん。」
「はい、奥様。」
「しばらく鈴音の家に住み込みで働いてもらえないかしら?」
「かしこまりました。でも奥様がご不自由されるのでは…。」
「大丈夫だから行って。」
「お姉様…いいの?」
「いいのよ。私が妊娠してなかったらずっと一緒にいてあげれられるのに…。」
「お姉様…。」
と 2人抱き合う。