甘い疑惑

そこへ愛が勝手に合い鍵作って部屋へ乗り込んできた。
「どうやって入ったんですか!!」
と 菜乃子が青ざめる。
「合い鍵よ。あら。今日はあの執事いないのね。」
「他人の家に勝手に入り込まないでください!」
「どけなさい!」
と 菜乃子を殴り倒す。
「キャ!!…旦那様!奥様ー!」
博と鈴音から離れ。
「あの下人が来たようね。」
と 充子の目の色が変わる。しっかり博と鈴音をくっつけてから入口で仁王立ち。
「あら奥様。あんなに細かったのにちょっと太ったんじゃございません?」
「だから何?あなたこそんなに太って。ふふっ!」
「何がおかしいの!?妊娠で太るのはとても名誉なことなんです!妊娠もできないくせにただ太るだなんて役立たずのブタよ!役立たずのブター!!」
と 充子に殴りかかってきたが充子はそれを素早くよけた。
「キャ!…なにしてくれるのよ!もうちょっとでこけるとこだったじゃない!!」
「知らないわよ。そんなことで怒るだなんて器の小さい女ね。」
「器が小さいのはあなたの方でしょ!?…博まだこの風嬢ナースとつづいてるの!?離れなさいよ!!」
と むりやり引き離そうと走ってくる愛に恐怖を感じた鈴音。
「離れますから…こっちへこないで!…うっ……!」
と 急に吐き気が。
「鈴音!大丈夫か!?」
「はい…。」
「まさか…あなた博の子を……?」
と 恐る恐る言う愛。
「…はい。妊娠しています…。」
と 泣きそうな目で愛をみる。
愛は目を見開き鈴音を睨みつける。
「おめでとう。鈴音。」
充子は笑みを浮かべ鈴音のもとへ行き抱きしめた。