甘い疑惑

「なんだって…！？」
「私の…妹が…？」
「姉が養女ということはしりませんでした…。…行方不明なんです。姉は特養で介護の仕事をしてたんですけど、ある職員たちが入所者を虐待してることを姉が施設長に言ったんです。そしたらなぜか姉がクビになって…旅行に行ったっきり帰ってこなくて……。警察に言ったらもしかして北朝鮮へ拉致されたんじゃないかって……。」
「北朝鮮！？そんなことがあっていいのか…！」
と 頭をかかえこむ明長。
「ごめんなさい!!」
と 明長の足元に行き泣きながら土下座する。
「君のせいなんかじゃない。さぁ、頭をあげて。立って。」
と　鈴音を起こす。
「どうか…お許しください……！」
と 明長に泣きつく。
「鈴音。私はいつか必ず初音が帰ってくるって信じてる。自分を攻めてはだめよ。」
と 鈴音によりそう。
「お姉様…！」
と 充子に抱きついて泣く。

まさか本当に北朝鮮へ拉致されたとは誰も知らず…。