甘い疑惑

博との情事を楽しんだあと。
今日は半勤だったのでとっくに勤務時間はすぎていた。

ロッカールームで着替えおわり。
「またやっちゃった…。（確かに博さんのことは好きだけど……こんなことが奥さんや職場、軍司にバレたら…。）｣
震える体を止めようとうずくまる鈴音。

恋人の伊勢軍司（25）のことが頭をよぎり、涙が流れた。
「今日こそ軍司に別れるって言わなきゃ。（これ以上暴力ふるわれたら）私の身がもたない…。｣


カフェ マージュ。

「はぁ？別れるだと！？｣
「もう耐えられないの。２度と私の前にあらわれないで。｣
と　立ち去ろうとした時、軍司は立ち上がり鈴音をグーで殴った。
床に倒れる鈴音。
「立て。ここに座れや。さっさと立て！座れ！｣
「…はい。｣
と 涙を流す。
「お客様。ほかのお客様の迷惑になるので…｣
と 追い出そうとする店員。
「静かにしとくからいいだろ？あっち行け。｣
と 追い返した。

検診の帰りにランチして帰ろうとマージュに来た充子。近くのテーブルに案内されたが鈴音には全く気づいていなかった。

「ケータイ出せ。早く！｣
「…はい。｣
と 差し出す。
軍司は着信、発信履歴と受信と送信メールをチェックする。
「誰なんだよこのひろぽんって！つーか俺の悪口誰かまわず言ってんだな！！｣
と　ケータイを真っ二つにして鈴音の頭と顔にぶつけた。
「だからあなたなんか嫌いなのよ！！私は八つ当たり人形でもオナドールでもないの！！私はもともと男なんか嫌いなんだから！！｣
「ふんっ！！ドＭで女好きたード変態だな！！｣