3日後。なかなか離婚しない博にいらついてた愛は真っ昼間から市野瀬家に乗り込んできた。

「奥様は?」
「おられますが…どちらさまでしょうか?」
と 警戒する菜乃子。
「あがらせてもらうわね。」
と 菜乃子を押しのけ中へ入っていく。
「ちょっと…!勝手になんなんですか!!」

菜乃子の騒々しさに充子は愛の前にあらわれた。
「なんですの?あなたは。人の家に勝手に上がり込むなんて図々しいにもほどがあるわ。」
「ここは今日から私の家です。今すぐ博と別れてください!私、博の子を妊娠してるんです!」
「まぁ。そうですか。」
「そうですかって…!なによその態度!」
「単刀直入に申し上げます。堕ろしなさい。」
「嫌よ!血も涙もないのね…!さすが公家のお姫様!だから浮気されるのよ!」
「ふんっ!下人のクセに言いたい放題ね。下品で低脳で!ふふっ!親の顔がみてみたいわ。」
「な、なんですって!?」
「梅林、この低脳女つまみだしてちょうだい。」
「かしこまりました。さぁ、こちらへ。」
と 愛の腕を掴み外へつれていこうとひっぱる執事の梅林春樹(30)。
「嫌!はなして!はなしてよ!!」愛を梅林に追い出してもらった充子。
「梅林、ありがとう。」
「いえ。私は当然のことをしたまでです。」
「奥様、あのような者を入れてしまい申し訳ございません!」
と 頭を下げる菜乃子。充子は菜乃子に頭を上げさせ。
「いいのよ。菜乃子さん。探す手間がはぶけたわ。(覚悟なさい塔野愛。私が地獄に突き落としてやる!)」