「それじゃあまた」


私のアパートの前に着き、三上さんは私の左手を離した。



「私のアパートに泊まってもいいんですよ」

私は冗談ぽく笑う。半ば真面目に。


「誘ってるのかい?」

三上さんは笑った。



「おやすみなさい、三上さん。気をつけて」


「うん、おやすみ。じゃあね」