危険な瞳に恋してる

「俺、見たんだ。
 昨日街で、脂ぎったオヤジといちゃいちゃしているところ。
 コイツ、本当はいつもウリか、エンコーしてんじゃね?」

 先輩の言葉に、ファンのコは、わざとらしくきゃーとか、いやーね汚い、とか言って、わたしから、手を離した。

「そ、そんな!
 わたしは、そんなコト!」

「……してないって?
 ……ふふふん。
 確かお前、昨日は今まで彼とか一人もいなかった、って言ってたよな?」

「……はい……」

 先輩が……ゆっくり近づいてくる。

 すごい不安に、わたしも立ち上がって同じようにゆっくり後ろに下がった。

「じゃあ、俺がみんなの前で、調べてやるよ?
 ウリも、エンコーも、彼氏もなけりゃ、おまえには、まだ……あるはずだろう?
 いやらしい、女の、マクが……!」



 ……!!



「さあ、下着を脱いで見せてみろ!」

 加藤先輩が、言ったとたん。

 女の子達はキャーキャー騒ぎ、男子生徒たちは興奮してうおーっと吼えた。

「いや!
 いやーーーーーっ!」

 冗談じゃなかった。

 わたしは、必死で、狭い屋上を逃げ回る。

 ……捕まったら、おしまいだった。

 そんなもの。

 見る、だけで終わるわけがない。