危険な瞳に恋してる

 紫音の真面目な告白に、あきらクンは、面白がって、笑った。

「ん、だよ。
 結局一緒じゃん。
 おもしれー♪」

「……あ、おい!」

 止める暇もあればこそ。

 あきらクンは、紫音の腕を、かっちり掴むと、ずるずると、お化け屋敷の方へ引きづって、言った。

「オレは、別に怖いわけじゃ……!」

「わかった、わかった、あ、おねぇさん。オトナ四人ね♪
 ひとり、子供みたいなのが混ざってるけど」

「……宮下……!」

 あきらクンは、紫音を、お化け屋敷の入り口から、放りこむと、にっこり笑って言った。

「さぁ、レッツショータイムだ♪」

「……柴田……宮下先生って……実はS?」

 いや。

 確かに、自信満々な紫音がこんな風に凹む姿は……

 見たいような、見たくないような。

「ほんっとあきらクンって、良い性格していると思うわよね~~
 ……あたし、そこが好きなんだけど」

 にこにこ笑う柴田に、わたしは、がっくり肩を落とした。

「さいですか……」