「マロン様っっ!!お待ちくださいませぇぇ!!!」

 とある20歳メイド(笑)が、廊下を走る。

 そのメイドはグレープフルーツの長い髪をポニーテルにしている。

 走るたび髪が揺れる。

 そのメイドの前を走ってるのは、12歳のアンデフィドラ国王子。

 シャイン・サ・エクスカリバー王とキャロライン・ユカ・エクスカリバー王女の一人息子の、『マロン・ディア・エクスカリバー』だ。

 「ミーナ!!お前母さん国(トコ)の城のメイド長のアリアだった?マリアだった?そのメイド長の人に、廊下は走るなって言われてたじゃねーかよ!!」

 ハハと笑いながら走り続けるマロン王子。

 「それはマロン様が走るからでしょう!!まったく!ほら捕まえた!」

 そのメイド・・・ミーナはマロン王子の肩を掴む。

 「うわーセクハラー」

 そう言って、また逃げたマロン。実に憎たらしい。(笑)

 「なっ・・・!!もう許さないあの王子!!」

 ミーナは全速力で廊下を走った(笑)

 すると、マロン王子はキャリーとシャインの下にいた。

 「あっ!キャリーお嬢様!シャイン様!マロン様を捕まえてください!!」

 「了解!!」「任せろミーナ!!」

 キャリーが見事マロンの肩をわし掴み、シャインがマロンを抱き上げる。

 「うぉわっっっ!!下ろしてくれ父さん!!」

 マロンがジタバタ足を降らす。

 「鬼ごっこなら外でしようぜマロン!今ノカとモカもいっぞ~!!」

 シャインがマロンを下ろす。

 「マジで!今日こそ殴ってやるぜアイツら!」

 「女の子を殴らないのマロンっ。」

 「いいじゃねーかキャリー。結局ノカモカが一枚上手なんだから。」

 シャインがハハハと笑う(笑)

 「そっか!」

 キャリーもハハハと笑う(笑)

 「父さんも母さんもバカにしやがって!・・・あ!ミーナさっき俺にセクハラしたんだぜ?!」

 マロンがミーナを見ながら言う。

 「違いますっっ・・・!!」

 ミーナが焦る。

 「大丈夫よ♪ミーナには彼氏がいるんだもんね♪」

 キャリーがウインクする。

 「あ・・・ハイ・・・。////」

 「いんのかよっ!!ダレ?ダレ?」

 マロンが聞く。

 「今ミーナの彼氏とその妹も来てるわよ。」

 「マジで!どんなヤツか見てきてやるぜ!」

 マロンはすたこら廊下を走っていった。

 「何様なんだかな・・・マロンは。」

 シャインが苦笑いでミーナに笑う。

 「王子様でしょ?」

 キャリーが馬鹿にしたように笑う。

 「あ、ちょっと待てよ・・・。“ミーナの彼氏”が来てるってことは・・・。」

 シャインがいかにも顔を歪めて言いかける。

 「あ、うん。シャインが今頭に浮かんでる人も来てるよ。」

 「マージーかーよー。。。」

 シャインはしんどそうに言う。

 「ほら!他の人も来てるしさ!ほら、ミーナの家族もきてるわよ!ほかの人達も!」

 「ホントですか?!なんで来るかなー・・・。」

 ハァとため息を漏らすミーナ。

 「いいじゃない!ほら、行こっ!」

 3人は外に出た。