幼なじみな彼☆ふたりのHappy Birthday

「だけど、俺には、ガキの頃から、ずっと変わらずに好きな人がいるんですよ……それだけは俺の自慢かなって思ってます……」



大東君の口からいきなり出た、“好きな人”の存在。



「……まぁ、でも、その人は俺のことなんて忘れちゃってるみたいなんですけどね……」



大東君には一途に想い続けている人がいるってこと。



そんな女の子がいるなんて、全然知らなかったあたし。



女の子に関心がないとばかり思っていた。



それはどんな子なのかな??



そう思ったら、なぜかまた胸の奥が痛くなってしまう。



「俺にとっては特別で大事な存在なんです。その人に会うためなら、どんなことでも頑張ってこれた……」



あたしだけではなくて、きっとその場にいた誰もが、



“誰なんだろう??”って思っていたはず。



みんな聞き入るように大東君の話に耳を傾けていた。



「その人と交わした約束を守りたい……俺の想いはこれからも絶対に変わらないです」



そう言い終わると、予定の3分間が過ぎ、自己アピールの時間を終えた大東君。



司会のあたしがここで終わりの言葉を言わなきゃ……そう思っていたら、



「あのさ、まだ、気づかないの?? もういい加減思い出してくれたっていいんじゃない??」



出番を終えたはずの大東君がまだステージに立っていて、



あたしのほうを見ながら、たしかにそう言った。