風の匂いと、白い僕。






「ねぇ、あんた」




へ?



前を向くと、左斜め前の女の子があたしのことを見てた



ぱっつんボブで、少しつり目の女の子






「あんた、何型?」



「えっ…と…Aです…」



「あっそ、名前は知ってるから良い。
あたしは橘栞菜。A。」





それだけ言うと、橘さんはつーんとそっぽを向いてしまった




何か…冷たい人2連続はキツい気が…(泣)








「あと五分だぞー早く聞けー」






えっ…やばい時間無いじゃん!!




優奈は聞かなくてもわかるから、
あとは前と左と左斜め後ろの人だよね





すると、左後ろの女の子が話しかけてきた



肩につくかつかないかくらいの綺麗な黒髪
ネコみたいなおっきい瞳

それと、特徴的な八重歯がある


スタイルめっちゃ良いんだけど!!





「白谷つぐみちゃん、A型だよねぇ?
ぼくは風見ハルだよー
あ、B型ネ?よろしー?」



…ぼ、ぼく?
変わった子だなぁ…

てか名前はもう知ってるのね(笑)



「うん、よろしく!」



元気に返事すると、ハルちゃんはふにゃっと笑った。