誘拐犯と人生ゲーム




「はは、水都も水都だよ。あんなに連打しなければいいのに」



……知らない人がいる。真っ白な髪の、ルカさんと同じくらいの年かな。



イケメンさんだ。



「初めまして、君が一葉ちゃんだね?それで、入ることにしたのかな」



「あ、はい」



「そっか。じゃあ早速だけどごめんね、お仕事お願いするよ。


あ、僕のことは"クラウド"って呼んで」



「クラウドさん、ですか」



外人さんかなぁ。髪白いし。それにしては顔が日系……。あ、ハーフか。



「ただのコードネームだバカ」



出灰さんにバカと言われた。バカにバカと言われたくない。



「それで、仕事というのは?」



「うん、そう、実は……」



クラウドさんは一枚の紙をルカさんに渡す。私も一緒に読んだけど、これっ……。



「そういうわけなんだ。何とかならないかな」



「いいですよ、何とかしてみせます」



「……頑張ります」



「良かった」