「じゃあ、続きをお願いします」
「うん。
それで、一葉ちゃんを拐った理由だけど、もうひとつ肝心な理由があるんだ」
肝心な理由?
それはそうだ、そんな組織に入ってる人が一目惚れを理由に誘拐なんか出来る筈ない。
「非常に言いにくいんだけどね……。一葉ちゃんを傷付けることになるけど、いい?」
「……っ、覚悟は出来てます」
何だって来い。
「……一葉ちゃんの家族は、麻薬の密売を行っていたんだ」
「―――えっ?」
麻薬の、密売?お父さんも、お母さんも?百葉は、万葉は?
「一葉ちゃん以外、全員で」
「う、嘘じゃなくて、ですか。百葉も万葉も、皆協力して売ってたって、ことですかっ」
ルカさんは何も言わずに頷いた。その真剣な面持ちから、決して冗談ではないことが窺える。
事実なんだ……。


