「えっ?いいの?」
驚く青年さん。
「はい。いいです」
「えっと、帰す予定はないよ?学校も行かせないよ?軟禁状態にするけど、いいの?」
「うー、軟禁はちょっと嫌ですけど、学校行かなくていいし、家に帰るのも嫌なんでいいです」
「ご両親と喧嘩でもしてるの?」
「んー、元々仲が悪いんです。私と両親と、根本的な考え方が違ってて……」
そう、何もかもがまるで真逆。鏡に映したかのように正反対。
「ふぅん……。けどまぁ、いいんだね?」
「はい、私を誘拐しちゃって下さい」
「もうしてるけどね」
「あ、そうですね」
こうして、誘拐犯との奇妙な生活が始まった。題するなら……、


