誘拐犯と人生ゲーム




リビングに移動し、席に着く。朝は動きがノロノロなルカさんだった。



「いただきます」



ご飯を黙々と片していく。うーん、お味噌汁ちょっと味濃かったかな。



「ご馳走さまでした」



ルカさんはノロノロと洗面所に向かう。私は食器を流しに出して水に浸けておく。



食器を洗い終わった頃、ルカさんが私服姿で「いってきます」とリビングを出ていった。



「あ、11時頃に帰ってきますから!」



と、玄関から声。



「はーい!」



とりあえず返事をしておいた。



歯磨き、ブラッシング、洗顔。着替えは出来ない、服がないから。




することがなくなって、つまらないから目を閉じる。



いつの間にか眠ってしまった。